12/6【浪曲映画「呼子星」「赤穂義士」公演】のご案内
浪曲と映画に学ぶ日本的情緒の世界
12月6日(火) 昼夜2回公演
昼の部『呼子星よぶこぼし』 夜の部『赤穂義士』
両回とも映画上映に引き続き、浪曲口演
浪曲師 玉川奈々福さん
曲師 沢村まみさん
各回3,000円均一 要予約
前売券発売中
※各種割引適用外、ご招待券・回数券などはご利用になれません。
■昼の部 14:00
(開場13:30 終映16:00)
『呼子星 よぶこぼし』
三益愛子主演の母もの浪曲映画
浪曲 広沢虎造の持ちネタ「清水次郎長伝」を奈々福がうなる
(1952 年/ 大映/白黒/ スタンダード/83 分
監督:吉村廉/ 脚本:笠原良三
出演:三益愛子、松島トモ子( 6 歳)、星美智子、広沢虎造、浦辺粂子、三橋達也、小林桂樹、春本富士夫、見明凡太郎、寿々木米若、浪曲口演:伊丹秀子
解説 曲師は、浪曲の三味線伴奏者のことである。浪曲師を描いた映画はあるが、曲師を主人公にした映画は、おそらくこの作品以外にない。公開当時、浪曲師の中で最も人気のあった広沢虎造、寿々木米若、伊丹秀子の三人が出演するということで、年間興行収入ベストテンに入る大ヒットを記録した。
物語 昭和 5 年。浪曲師・寿々木米若の相三味線を務める曲師の民子は、故郷の新潟の老舗呉服問屋の御曹司・新吉と駆け落ちし、東京で暮らし始める。愛児・みどりを授かり、貧しくも幸せに暮らしていたが、ある日、新吉が轢死してしまう。民子は女手ひとつでみどりを育てるが、昔なじみの浪曲 師・清(せい)さんの一座に招かれ、みどりを残して旅巡業に出る。旅の途中、清さんに言い寄られた民子は列車のデッキで揉み合ううち清さんが転落し、殺人罪で 20 年の刑に服すことになる……。そして 20 年後。街は戦後復興の途上にあったが、民子は成人したみどりの消息を知る由もなかった……
■夜の部 18:30
(開場18:00 終映20:40)
『赤穂義士』
年の瀬高齢のオムニバス浪曲映画
浪曲 定番の「赤穂義士伝」とはまったくちがうオリジナル珍説忠臣蔵
(1954年/ 大映/白黒/ スタンダード/98 分)
監督:荒井良平/ 原作:萩原四朗(※浪曲作家)
出演: 黒川弥太郎、坂東好太郎、進藤英太郎、三条美紀、伏見和子、杉山昌三九、南条新太郎、澤村国太郎、香川良介、入江たか子
解説 1 2 月と言えば忠臣蔵・赤穂義士伝だ! 時は元禄。赤穂藩藩主・浅野内匠頭が、江戸城にて、吉良上野介の嫌がらせに耐えかねて松の廊下で刀を抜いたことで罰せられ切腹させられた赤穂事件を発端とした、その後の赤穂藩の浪士たちの仇討ちに至るまでを描いたのが、「赤穂義士伝」である。大石内蔵助を筆頭とする四十七人の家臣それぞれの物語は、浪曲の定番演目であり、もちろん映画も数多く作られてきた。この映画では、寿々木米若、梅中軒鶯童、冨士月子、玉川勝太郎という当代きっての浪曲師が、それぞれ「松の廊下と浅野内匠頭の切腹」、「不破数右衛門の直訴」、「岡野金右衛門の吉良邸絵図面取」、「赤垣源蔵徳利の別れ」の四話をうなり、浪曲に導かれて物語が進んでゆく。黒川弥太郎が浅野内匠頭を演じ、進藤英太郎、坂東好太郎といった、他の忠臣蔵映画で別の役を演じている俳優が出演。「これぞ浪曲映画」という、ファーストシーンに注目。
浪曲映画って何?
映画がトーキーの時代を迎えた昭和の初期、浪曲を題材にした「浪曲映画」が作られ始めた。それは浪曲人気を当て込んだもので、観客も「浪曲が流れる映画」というより「映像のついた浪曲」を見るつもりで浪曲映画に詰めかけた。浪曲映画は、浪曲人気が衰える昭和30 年代まで作られ大衆の涙をしぼりとったが、今では現存する作品も少なく貴重なものになっている。
主催:一般社団法人鹿児島コミュニティシネマ
協力:Fシネマ・ツアー実行委員会
文化庁補助対象事業