日日是好日

樹木希林さんがとうとう逝ってしまわれた。
全身ガンと宣告されても自分で治療法を選択し、以前にも増して質の高い映画に出演され続けていた。
あまりにも精力的な活動ぶりに、「ガン？あ～それ、冗談よぉ」と言われるような気すらしていた。

最後の出演となった本作は、若い女優二人を見守る希林さんの暖かさが際立っている。
勿論若手演技派の黒木華の繊細な心の動きや、見るたびに可愛さが増すと評判の多部未華子のフレッシュさも相まってどの年代の観客の心も一服のお茶で潤ったような心地になるのでしょう。

堅苦しい印象の強い茶の湯の世界の入口を初心者目線で導いてくれて、
茶の湯体験で挫折した私も、数々の作法あるあるにうなずきっぱなしだった。
お茶の先生として指導をする希林さんの姿に華さんや多部ちゃんも
演者として何かを引き継いだのかもしれない。

やっかいな病や、やっかいな旦那とも向き合い生き切った希林さんの生き様に
日本中がご苦労様でした、と思った事だろう。合掌　

にゃーこ