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アニメーションの神様、その美しき世界 Vol.2&3 川本喜八郎、岡本忠成監督特集上映(4K修復版)

アニメーションの神様、その美しき世界 Vol.2&3

川本喜八郎、岡本忠成監督特集上映(4K修復版)

2021年7月24日(土)~8月1日(日)

日本のアニメーションの発展に大きく貢献した二人の映像作家・川本喜八郎(1925-2010)と岡本忠成(1932-1990)の特集上映を行います。いずれもストップモーション撮影(コマ撮り)による立体アニメーションの分野で比類なき功績を残した世界的巨匠であり名匠です。
2020年に川本の没後10年、岡本の没後30年を迎え、作家・作品の歴史的価値を再評価・継承するタイミングとしても絶好の機会です。それぞれの代表作5本ずつ合計10本・2プログラムで、全ての作品が日本の最新技術による4Kデジタル修復版となります。ぜひ、映画館であなただけの“アニメの国宝”を発見してください。※2Kでの上映となります。

道成寺

Aプログラム=川本喜八郎5作品(80分)
花折り(1968年)
川本初の自主制作人形アニメーション。壬生狂言の滑稽話が原作で、黒柳徹子が小坊主の声を務めた。
(1972年)
『今昔物語』の一編を原作とした人形アニメーション。文楽人形を模した兄弟の人形造形、摺り足で移動する脳の所作を取り入れるなど、川本の作風が大きく飛躍した作品。
詩人の生涯(1974年)
阿部公房の同名小説を、セピア調のパステル画による切り絵の手法で制作。川本は、「詩人」を「貧しい人々の痛みが分かる時代の証人」と解釈した。
道成寺(1976年)
「安珍清姫」や脳の同名演目を題材とし、川本独自の人形アニメーションのスタイルを確立した記念碑的作品。
火宅(1979年)
能「求塚」を翻案した作品。誰も傷つけたくないと二人の男の求婚を拒んで入水した菟名日処女(うないおとめ)が業火に焼かれる。『鬼』『道成寺』に続く不条理三部作の最終作。

 

おこんじょうるり

Bプログラム=岡本忠成5作品(78分)
チコタン ぼくのおよめさん(1971年)
岡本初のセルアニメーション。児童たちの歌う合唱組曲に乗せて「ぼく」の恋物語が軽快に進行するが、ラストの転調が強烈な印象を残す。
サクラより愛をのせて(1976年)
桂朝丸(現ざこば)の創作落語「動物いじめ」に着想を得た連作「人間いじめシリーズ」の3作目。セルにマーカーで着色された半透明キャラクターが躍動する。
虹に向って(1977年)
大がかりなセットで展開される純愛人形アニメーション。原作は大川悦生の絵本『ふたりがかけた橋』。及川恒平のフォークソングが印象的。
注文の多い料理店(1991年)
宮沢賢治の原作。岡本は本作の制作途中、道半ばにして死去し、盟友・川本喜八郎が遺志を継ぎ翌91年に完成させた。銅版画風の繊細な線描によるセルアニメーション。
おこんじょうるり(1982年)
岡本の最高傑作として名高い。さねとうあきらの絵本を原作に、長岡輝子の東北弁、郷土玩具の泥人形や張子をイメージした温かい造形など、集大成的技巧が凝らされている。

※各プログラムごとの料金となります。

映画公式サイト 
https://www.wowowplus.jp/anime_kamisama2-3/