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11/30(火)【映画ミーツ浪曲】河内山宗俊

映画と浪曲で<天保六花撰>を味わい尽くす一夜

近年全国各地で開催され大好評を博している、浪曲と、往年の日本映画上映を組み合わせた企画「映画ミーツ浪曲」

「映画と浪曲」という切り口で、日本人の心に訴えかける<ナニワ節>的な生き方の美学を堪能する、興奮と感動のイベントが、ついに鹿児島に!

映画ミーツ浪曲
2021年11月30日(火)

18:30 開場
19:00 映画『河内山宗俊』上映
     終映後 浪曲「天保六花撰上州屋玄関先」
    浪曲師:玉川奈々福
    曲師:沢村美舟
21:00 終演

料金一律2,500円 チケット発売中!※各種割引適用外、ご招待券、回数券、未来チケットなどはご利用になれません。

要予約

■映画『河内山宗俊』

©日活

解説 1938年(昭和13年)、戦地で28歳の若さで夭折した、日本映画史上に残る天才監督・山中貞雄の代表作の1本。黒澤清監督『スパイの妻』で主人公夫婦がこの作品を見に行く場面もある、名作中の名作である。元は、講談、浪曲、歌舞伎などで有名な「天保六花撰」で、江戸を闊歩する六人のアウトローを描いた、いわゆるピカレスクロマンだが、山中貞雄は、独特のユーモアを交え、「人のためなら命なんぞくれてやる」という男たちの潔さを鮮やかに描いている。悪には強いくせに、可憐な女性にはめっぽう弱い。ヒロイン・お浪の前に出ると形無しの中年オヤジになってしまうというシチュエーションは、宮崎駿監督『ルパン三世・カリオストロの城』と同じだという指摘もある。原節子の実質的なデビュー作であり、山中貞雄の盟友であった小津安二郎が戦後、原節子をヒロインとした下敷きにある作品ともいえる。

物語 江戸末期・天保時代。居酒屋の女将のヒモをしている茶坊主の河内山宗俊とテキ屋の用心棒・金子市之丞。悪友二人の心の慰めは、境内で甘酒を売る健気な娘・お浪だった。ある日、お浪の弟で遊び人の広太郎が、幼なじみで今は芸者の三千歳と心中を図る。生き残った広太郎は借金を負い、お浪は身売りを決意する。そのお浪を救うため、河内山宗俊と金子市之丞は一世一代の大博打に命を懸けるのだった…。

1936年/日活京都・太秦發聲作品/87分
監督・原作:山中貞雄
脚本:三村伸太郎 撮影:町井春美 録音:萬寶圭介 音楽:西梧郎
出演:河原崎長十郎(河内山宗俊)、中村翫右衛門(金子市之丞)、原節子(お浪)、市川扇升(片岡広太郎=直侍)、山岸しづ江(お静)、助高屋助蔵(丑松)、坂東調右衛門(森田屋清蔵)、市川莚司(健太)、瀬川菊之丞(松江侯)、市川笑太郎(せり市の男)

■浪曲「天保六花撰 上州屋玄関先」

講談「天保六花撰」をもとに、歌舞伎「天衣粉上野初花(くもにまごううえののはつはな)」がつくられ、やがて浪曲の演目となって広く知れ渡った物語。悪を持って巨悪を叩き潰す痛快なヒーロー、河内山宗俊。質屋・上州屋に金の無心に訪れた宗俊は、上州屋が松平出羽守の上屋敷に女中奉公に出した娘・お浪が側妻(そばめ)にされようとされていることを知り、お浪を救出する策を練るのだった…。

浪曲師 玉川奈々福さん
横浜市出身。1995年、二代目玉川福太郎に曲師(浪曲三味線)として入門後、2001年より浪曲師として活動。さまざまな浪曲イベントをプロデュースするなど多岐に渡って活躍している。2020年末に初の著書「浪花節で生きてみる!」を、今年3月に「語り芸パースペクティブ」を上梓した。
曲師 沢村三舟さん
千葉県佐倉市出身。義太夫から三味線に興味を持ち、やがて浪花節に魅せられる。2015年に曲師・沢村豊子に入門。翌年4月、木馬亭にて初舞台。