揺さぶられる正義

2025/10/8(水)～15(水) ※14(火)休館 ⌛日ごとのスケジュール
上田大輔・関西テレビ報道記者は、企業内弁護士として関西テレビに入社。しかし、一度背を向けた刑事司法の問題に向き合おうと記者になり、「揺さぶられっ子症候群（Shaken Baby Syndrome）」通称SBSの取材を始めた。2010年代、赤ちゃんを揺さぶって虐待したと疑われ、親などが逮捕・起訴される事件が相次ぎ、マスコミも報じてきたが、無罪判決が続出する前代未聞の事態が巻き起こっていく。しかし、実名、顔を晒され、センセーショナルに報じられる刑事事件は、逮捕報道に比べ、その後の裁判の扱いは小さい。SBS事件の加害者とされた人や家族との対話を重ねた上田は、報じる側の暴力性を自覚しジレンマに苛まれながら、かれらの埋もれていた声を届け、司法とメディアのあり方を問う報道に挑む。そして、記者として何を信じるべきか、上田を最も揺さぶることになる人物と対峙することになる―。弁護士記者が長年の調査報道の末に描く、唯一無二のドキュメンタリー。