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4/9(土)~【特集上映】ルネ・クレール レトロスペクティブ

『ルネ・クレール レトロスペクティブ』

巨匠ルネ・クレール監督 没後 40 周年特別企画
4K デジタル修復で蘇ったベストセレクション 5 作品一挙上映

4/9(土)~22(金)※火曜休館

作品によって上映期間が異なります。
4/9(土)~11(月)『ル・ミリオン』
4/13(水)・14(木)『巴里の屋根の下』
4/15(金)~17(日)『自由を我等に』
4/18(月)、20(水)『巴里祭』
4/21(木)・22(金)『リラの門』

<映画の原点を作った4大巨匠の一人>と言われるルネ・クレール。26 歳の若さで、写真家マン・レイや画家マルセル・デュシャン、音楽家エリック・サティらとシュールレアリスム短編映画『幕間』(1924)を発表。映像と音楽の大胆なコラボレーションを試み、世界を熱狂させた天才作家だ。チャップリン、小津安二郎、ジャック・
ドゥミといった名だたる監督に影響を与えた、まさにフランスの至宝。ルネ・クレール没後 40 周年の今、トーキー初期の大ヒット4作品と円熟期の傑作が4Kデジタル修復版でスクリーンに蘇る!耳に残る歌声とユーモアたっぷりのおおらかな恋と友情の物語が、優しく心に響き渡る―。

公式サイト cetera.co.jp/rene40/

パリの屋根の下 4Kデジタル・リマスター版
Sous les toits de Paris

© 1930 - TF1 DROITS AUDIOVISUELS

(1930年/フランス/93分/白黒)
監督・脚本・台詞:ルネ・クレール
出演:アルベール・プレジャン、ポーラ・イレリ、エドモン・グレヴィル

パリの街角で楽譜を売り生活をしているアルベールは、ルーマニアからやって来た女性ポーラをスリから助ける。アルベールはポーラに心惹かれるが、ゴロツキのフレッドからも彼女は口説かれていて…。
クレール初のトーキーで、世界でもヒットした。映画史上に名高いラザール・メールソンの美術が素晴らしく、タイトルと同名の主題歌のシャンソンも人気に。ラッセ・ハルストレム監督『ショコラ』(2000)でも楽曲が使用されている。

ル・ミリオン 4Kデジタル・リマスター版
Le million

© 1931 - TF1 INTERNATIONAL - SOCIETÉ DES FILMS - SONORES TOBIS

監督・脚本・台詞:ルネ・クレール
出演:アナベラ、ルネ・ルフェーヴル、ルイ・アリベール、レーモン・コルディ、ポール・オリヴィエ
(1931年/フランス/83 分/白黒)

画家ミシェルとオペラ座ダンサーで婚約者のベアトリスは同じアパルトマンに住んでいる。ある日、友人のプロスペールが宝くじに当選を知らせるが、宝くじは謎のチューリップおやじの手に渡っていて…。原作はブロードウェイミュージカルやハリウッドでも映画化ローラーコースターコメディから大団円まで様式美にこだわりぬいた大傑作!ヒロイン役のアナベラを一気に世界的スターに押し上げた。

自由を我等に 4K デジタル・リマスター版
À nous la liberté

©1931 ─ TF1 INTERNATIONAL ─ SOCIETÉ DES FILMS

監督・脚本・台詞:ルネ・クレール
出演:レーモン・コルディ、アンリ・マルシャン、ローラ・フランス、ポール・オリヴィエ
(1931年/フランス/85分)

刑務所仲間のルイとエミールは脱獄を企むも、要領の良いルイだけが成功。ルイは露店のレコード売りから巨大な蓄音機会社の社⾧にまで出世する。刑期を終えたエミールは、偶然街で出会ったジャンヌに一目惚れ。エミールとルイは工場で再会するが…。金持ちが支配し、機械化する社会への批判がこめられた大らかな風刺劇。ヴェネチア映画祭で絶賛されるも、ファシスト政権下のイタリアや、ナチス・ドイツなどで上映禁止処分となった。おもちゃ箱のような工場の美術はユニークで、お金が空中に舞うラストシーンは圧巻!チャップリンの『モダン・タイムス』にも影響を与えた名作。

巴里祭 4K デジタル・リマスター版
Quatorze juillet

© 1933 – TF1 DROITS AUDIOVISUELS

監督・脚本・台詞:ルネ・クレール
出演:アナベラ、ジョルジュ・リゴー、レーモン・コルディ、ポール・オリヴィエ、ポーラ・イレリ
(1933年/フランス/93分/白黒)

革命記念日の前日、お祭り気分のパリ。タクシー運転手のジャン(は、向かいのアパルトマンに住む花売り娘のアンナと惹かれ合っている。しかし、昔の恋人ポーラがジャンの部屋に戻ってきて、誤解をしたアンナとジャンは喧嘩し離ればなれに…。主題歌「巴里祭」はシャンソンの代名詞的名曲で、ルネ・クレール自身が作詞を担当している。恋人たちの雨のシーンは後世の映画に影響を与えた。“翼をなくした天使”と称えられたアナベラの可憐な美しさが眩しい。

リラの門 4K デジタル・リマスター版
Porte des lilas
リラの門
©1956 ─ TF1 DROITS AUDIOVISUELS ─ RIZZOLI FILM ─ SECA

製作・監督・脚色・台詞:ルネ・クレール
出演:ピエール・ブラッスール、ジョルジュ・ブラッサンス、アンリ・ヴィダル、ダニー・カレル
(1957年/フランス・イタリア/99分/白黒)

お人好しで飲んだくれのジュジュは、仕事もせずに友人の〝芸術家″の家に入り浸っている。ある日、南仏から警官殺しで逃げてきた色男バルビエを匿うことになるが、バルビエはジュジュが密かに思いを寄せるマリアを誘惑する…。音楽を担当した伝説的シャンソン歌手ジョルジュ・ブラッサンの演奏シーンも。『天井桟敷の人々』(1945)の名優ピエール・ブラッスールがお人好しのジュジュを熱演。ヒロイン役のダニー・カレルの小悪魔的魅力が溢れる。